2017年11月17日

ハコネサンショウウオ(広島県北東部)

ハコネサンショウウオは1種と思われていましたが、近年の分子系統学的解析から複数の隠蔽種が含まれていていることが分かりました。2012年に東北地方北部のキタオウシュウサンショウウオ、2013年に筑波山系のツクバハコネサンショウウオ、四国と中国山地の一部のシコクハコネサンショウウオ、さらに2014年にはタダミハコネサンショウウオとバンダイハコネサンショウウオが新種として記載されました。

広島県内にはハコネサンショウウオとシコクハコネサンショウウオが生息していることになります。西中国山地ではこの2種が同所で生息することが確認されているようです。岡山でも同じようですので、間に位置する広島北東部でもシコクハコネサンショウウオが生息していてもおかしくないように思います。

そこで過去に広島県東北部で撮影したハコネサンショウウオの写真を確認してみました。デジタルデータとして残っているのが3個体しかありませんでした。もう少し撮影していると思っていたのですが・・・。ちなみに撮影は全て5月上旬です。

ハコネサンショウウオとシコクハコネサンショウウオは胸の斑で区別できるようですが、そんなところを写している訳もなく残念ながら識別不能でした。今後観察する機会があれば、胸を確認するようにしないといけません。

それにしてもサンショウウオは魅力的な生き物ですね。いろんな種類を見てみたいですが、自力で探すのはしんどそうです。


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個体A
背の色がやや黄色い個体。シコクハコネサンショウウオはの色が黄色い傾向にあるようですが、それだけで識別はできないでしょうね。やや小型の個体。


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個体B
背中にやや赤味のある大型の個体。後脚があまり太くないので♀ではないかと思います。


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個体B
上と同一個体。全体のバランスではやや尾が短く、胴が太いように感じます。


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個体C
後脚が太く♂と思われます。かなり細長い印象の個体。


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個体C
脚の指先に黒い爪があるのが確認できます。飛び出た眼が可愛らしい。






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2017年10月14日

秋の栃の森、野鳥調査(2017-10-9 南丹市)

湖西北部でタカの渡りを観察した翌日、栃の森へ野鳥調査に行きました。
6月依頼なので4か月ぶりです。

今回の写真は全てスマートフォンで撮影したものです。
気軽に撮影できるのですが、自分が意図したように撮影するのは難しく、特に小さな生き物の撮影はダメでした。


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朝、峠からの眺望
日が昇るとあっという間に雲海が崩れてしまいました。


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黄葉し始めた栃の葉と湿地


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この夏の雨で川岸が削られて大きな杉が倒れていました。


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谷の風景
紅葉や黄葉はやっと始まった感じでした。今月末ぐらいがいいかもしれません。


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サンヨウブシ(トリカブト)


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ナツエビネ
なんとこの時期に咲いている株がありました。さすがにくたびれた姿でしたが驚きました。


以下、キノコいろいろです。名前はあえて書かないことにします。


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野鳥の方は、冬鳥と夏鳥が観察できましたが個体数は少な目でした。
タゴガエル幼体とカナヘビ幼体が過去最高の数いました。繁殖状況が良かったのかな?




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2017年06月20日

野鳥調査で出会った生きもの(2017-6-18 南丹市)

栃の森へ野鳥調査に行ってきました。梅雨入り後、雨が降っていないので林内は潤いが無く、沢の水量もかなり減っていました。
今年は春から花の時期がかなりずれたりしていますが、いまだに変な感じです。雨が少ないのも影響していると思います。
野鳥調査で出会った生きものを紹介します。

なお、この森への立ち入りは現在制限されています。私たちは長年野鳥調査を継続しており、許可を得て立ち入りしています。


今回の調査で一番驚いたのは「熊剥ぎ」の多さでした。それも新しいものばかりでした。これまでも熊剥ぎはありましたが、この数は異常と思います。林内に餌がないのでしょうか?

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熊剥ぎ1
この場所で10本近いスギがやられていました。


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熊剥ぎ2
根元から2m近い高さまで皮がはがされたものもありました。


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熊剥ぎ3
爪と歯の跡がびっしりと残っています。


林内はいつもの梅雨時と違って乾燥気味でした。梅雨入りしてから雨が降っていないので、沢の水量もかなり少なくなっていました。そのためかアカショウビンの声もほとんどしませんでした。

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林内の風景1


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林内の風景2
嬉しかったのはこの場所で繁殖していると思われるツミを観察できたこと。これまでも声や飛んでいる場面には何回も出会っていましたが、今回はブナの横枝に止まっているツミを見ることができました。渡りの時期と違った嬉しさがありました。


林内の野草も花の状態がいつもと違っていました。咲き始めが遅いだけでなく、満開にならずに枯れ始めているものも多くありました。


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大木の根に守られるタツナミソウ


モリアオガエルの産卵も通常は終わっている時期ですが、雨が降らないためかまだ産卵していない個体もいるようでした。

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モリアオガエルのペア1


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モリアオガエルのペア2
♀がじっと動かないのでどうするかと思っていましたが、♂が体を振動させると♀が樹を登り始めました。


前回の調査で花茎が伸びていたトケンランとショウキランですが、3週間後まだ咲いていました。通常より一カ月近く遅くなっていると思います。

トケンランは花が終わったものから花茎が伸びた状態のものまでありました。花が咲いていても、花茎の先端にある蕾は枯れ始めていたり、乾燥の影響があるように思いました。

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トケンラン1


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トケンラン2


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トケンラン3



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トケンラン4


ショウキランはこれまで観察したことがない場所でも確認でき、ほぼ満開になっていました。花茎が伸び始めてから満開になるまで一カ月もかかるのは異例と思います。

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ショウキラン1


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ショウキラン2


今回、林内にはブナの実がたくさん落ちていました。ブナは1年成なので本来は秋に実が落ちるはずです。落ちたブナを見ると未熟性の実が入っていました。生育の悪い実が落ちたのでしょうか。ブナが不作にならないと良いのですが・・・。

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葉の上に落ちたブナの実


さて繁殖期の野鳥調査も来月初旬のあと一回になりました。確認したい野草もあるのですが、泊まり込みの仕事が前日にあり、調査に行く元気があるかどうか・・・。


posted by makokuni at 21:33| Comment(0) | 生き物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする