好きな鳥(1)ジシギでアップした写真の回答です。
観察した結果、私はこの個体を「チュウジシギ」と識別しました。でもこの写真だけでは私は識別できません。
春期のチュウジシギの識別については以下のように考えています。私見ですのであまり信じない方が良いかもしれません。
識別ポイント(☆重要なポイント)
a)全体
オオジシギと同時に観察した場合、やや小さく、三列と尾羽がオオジより短いため、やや寸詰まりに見える。全体的に黒味が強く感じる。嘴、脚はやや短く感じる。
b)頭部
身体に対して、頭部が大きく、角張った形状をしている。頭央線の幅は狭く、嘴基部に達することは稀である。(左右の頭側線が嘴基部でくっついているため)
頭側線は、黒みが強く、幅も広く、褐色斑は比較的少ない場合が多い。
c)胸、頸
頸から胸にかけての黒味が強く、胸帯の様に見える。オオジでは、黒味があっても、中央部が淡い場合が多い。
d)肩羽☆
チュウジの肩羽の羽縁は、外弁、内弁とも白味が強く、長さ、幅もほぼ等しい。オオジの羽縁はクリーム味のある場合が多く、内弁の方が長さ、幅とも小さい場合が多い。内部の模様は、チュウジでは左右対称の場合が多い。ハリオも左右対称だが、模様の形は違う場合が多い。オオジでは非対称の場合が多く、色は違うがタシギの模様と似ている。
e)三列と尾羽の関係☆
オオジとチュウジは、三列の先端が尾羽の下尾筒先端部とほぼ一致するが、ハリオでは、大きく越える。三列、尾羽の長さ自体は、オオジの方が長く、そのため後端がより長く見える。
d)三列からの初列の突出
オオジでは、認められない。チュウジでは、多くの図鑑では突出があるように記載してあるが、ほとんどの場合認められない。突出があってもごく僅かで、三列に黒い縁が微かにあるように見える程度である。
e)雨覆
オオジの内側雨覆は淡く、大雨覆、三列風切、背羽などとのコントラストが強い。チュウジは、比較的コントラストが弱い。また、オオジでは雨覆の白斑が整列し、白く帯状に見える事がある。
f)初列風切☆
翼を広げたとき、オオジの場合、翼が長く、先端が細く尖って見える。チュウジの場合、翼が短く、先端が丸く見える。これは初列風切羽1枚1枚についても言える。初列風切がたたまれたとき、オオジでは外側羽の重なりの間隔が狭いが、チュウジではほぼ等間隔である。これは羽繕いの時に観察できることがある。羽軸は、オオジは淡く白い、チュウジは褐色である。
g)三列風切
三列の横斑は、チュウジでは、黒く、太い場合が多い。オオジでは、細く、乱れた横斑で、羽縁が淡い場合が多い。
h)尾☆
尾を広げた時、外側羽が細いのを観察できれば、識別を確定できる。また、尾を閉じている場合でも、外側尾羽が黒く見えることがある。(羽軸が黒いため)赤い部分の色は、チュウジの方が濃い傾向がある。
i)声☆
チュウジの声は、濁りが少なく柔らかくきこえる。声に関しては、人によりきこえ方が違うので表現が難しい。
3)行動
オオジと同様、やや乾いた、適度に草の生えた所を好む。春の観察では、オオジの様に水の中に入ることは無かった。近寄って飛び立たせた場合、低空を飛行し、すぐに下りてしまう事がほとんどで、しばらくすると同じ場所に戻ってきた。(好む環境が少ないため?)
posted by makokuni at 23:09|
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