2017年06月20日

野鳥調査で出会った生きもの(2017-6-18 南丹市)

栃の森へ野鳥調査に行ってきました。梅雨入り後、雨が降っていないので林内は潤いが無く、沢の水量もかなり減っていました。
今年は春から花の時期がかなりずれたりしていますが、いまだに変な感じです。雨が少ないのも影響していると思います。
野鳥調査で出会った生きものを紹介します。

なお、この森への立ち入りは現在制限されています。私たちは長年野鳥調査を継続しており、許可を得て立ち入りしています。


今回の調査で一番驚いたのは「熊剥ぎ」の多さでした。それも新しいものばかりでした。これまでも熊剥ぎはありましたが、この数は異常と思います。林内に餌がないのでしょうか?

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熊剥ぎ1
この場所で10本近いスギがやられていました。


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熊剥ぎ2
根元から2m近い高さまで皮がはがされたものもありました。


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熊剥ぎ3
爪と歯の跡がびっしりと残っています。


林内はいつもの梅雨時と違って乾燥気味でした。梅雨入りしてから雨が降っていないので、沢の水量もかなり少なくなっていました。そのためかアカショウビンの声もほとんどしませんでした。

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林内の風景1


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林内の風景2
嬉しかったのはこの場所で繁殖していると思われるツミを観察できたこと。これまでも声や飛んでいる場面には何回も出会っていましたが、今回はブナの横枝に止まっているツミを見ることができました。渡りの時期と違った嬉しさがありました。


林内の野草も花の状態がいつもと違っていました。咲き始めが遅いだけでなく、満開にならずに枯れ始めているものも多くありました。


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大木の根に守られるタツナミソウ


モリアオガエルの産卵も通常は終わっている時期ですが、雨が降らないためかまだ産卵していない個体もいるようでした。

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モリアオガエルのペア1


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モリアオガエルのペア2
♀がじっと動かないのでどうするかと思っていましたが、♂が体を振動させると♀が樹を登り始めました。


前回の調査で花茎が伸びていたトケンランとショウキランですが、3週間後まだ咲いていました。通常より一カ月近く遅くなっていると思います。

トケンランは花が終わったものから花茎が伸びた状態のものまでありました。花が咲いていても、花茎の先端にある蕾は枯れ始めていたり、乾燥の影響があるように思いました。

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トケンラン1


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トケンラン2


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トケンラン3



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トケンラン4


ショウキランはこれまで観察したことがない場所でも確認でき、ほぼ満開になっていました。花茎が伸び始めてから満開になるまで一カ月もかかるのは異例と思います。

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ショウキラン1


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ショウキラン2


今回、林内にはブナの実がたくさん落ちていました。ブナは1年成なので本来は秋に実が落ちるはずです。落ちたブナを見ると未熟性の実が入っていました。生育の悪い実が落ちたのでしょうか。ブナが不作にならないと良いのですが・・・。

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葉の上に落ちたブナの実


さて繁殖期の野鳥調査も来月初旬のあと一回になりました。確認したい野草もあるのですが、泊まり込みの仕事が前日にあり、調査に行く元気があるかどうか・・・。


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2017年06月18日

アオサナエとホンサナエ(2017-6-17 高島市)

山から降りた後は琵琶湖畔に行ってみました。
浜には初夏のサナエトンボがいました。


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アオサナエ♂
琵琶湖の砂浜にアオサナエ。もう少し絞り込んで背景をはっきりさせた方が良かったですね。


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アオサナエ♂
蛍光グリーンの身体が特徴です。


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ホンサナエ♂
同じ浜でもアオサナエとは棲み分けしているように感じます。武骨な感じのサナエトンボです。


トンボ観察した後は翌日の野鳥調査のため移動しました。



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フジミドリシジミ(2017-6-17 高島市)

先週観察できなかったゼフィルス、再度山に行ってみました。
アカショウビンの声を楽しみながら、山道を登ります。


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コアジサイ
咲くのが遅れていたコアジサイですが、陽当たりの良い場所でやっと咲きだしました。


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ブナ
さて今日の主役はこのブナを食樹としているフジミドリシジミです。


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フジミドリシジミ♂
林道脇の湿った地面で吸水中の個体を発見。翅もきれいで新鮮な状態です。先週観察できなかったのでここ数日で羽化したのでしょう。


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フジミドリシジミ♂
林道に降りている個体を10以上観察しました。これだけたくさんの個体が地面に降りていることはあまりないので、ちょっと興奮しました。


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フジミドリシジミ♂
砂利の上で開翅していました。翅表に傷がなく、羽縁も綺麗な状態でした。


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フジミドリシジミ♂
地面で全開。

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フジミドリシジミ♂
葉の上でも開翅してくれました。


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フジミドリシジミ♂
葉上での全開。


丁度良いタイミングで山に行くことができて、ラッキーな一日でした。これまで開翅撮影がなかなかできなかったフジミドリシジミですが、この日は複数個体撮影できました。







posted by makokuni at 21:09| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月12日

トキソウ(2017-6-10 米原市)

山から降りて向かったのは里山の湿地です。久しぶりに行ったら、シカやイノシシ除けの柵がすごく強化されていて驚きました。

この時期は小さなトンボ、ハッチョウトンボが湿地の主役です。


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ハッチョウトンボ♂
未成熟の雄も見かけましたが、ほとんどの個体は真っ赤に色付いていました。


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ハッチョウトンボ♂
本当に小さなトンボです。眼が慣れてくるとあちこちにいるのが判ってきます。


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ハッチョウトンボ♀
ハッチョウトンボの交尾を撮影したいと長年思っているのですが、ごく短時間しか交尾しないのでなかなかチャンスがありません。


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ハッチョウトンボ♂
こんな感じの湿地にいます。


湿地のもう一つの主役がトキソウです。

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トキソウ


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トキソウ


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トキソウ


梅雨入りしてからまだ雨が降っていないためか、湿地も少し乾燥気味のようで、トキソウも元気が無いように感じました。適度に雨が欲しいですね。




posted by makokuni at 20:49| Comment(2) | 野草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ゼフィルスはまだ・・・(2017-6-10 滋賀県北部)

6月10日、滋賀県北部の山にフジミドリシジミとメスアカミドリシジミの観察目的で行ってきました。昨年はほぼ同日で両種とも観察できたのですが、今年はさっぱりでした。花と同様にゼフィルスも遅れているようです。
来週また出かけてみます。

山で見かけた生き物です。野鳥はアカショウビンなど声は一通り確認しましたが、姿はほとんど見ることはできませんでした。


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ヒメクロサナエ(高島市)
トラカミキリの仲間を捕食しています。


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カジカガエル
林道を歩いていると谷川からカジカガエルの声が聞こえてきました。川を覗くと石の上に姿がありました。


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ヒオドシ(高島市)
白に鮮やかな翅表が思いのほかきれいでした。


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コムラサキ(長浜市)
この場所にメスアカミドリシジミが止まる予定だったのですが・・・。


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ウスバシロチョウ(長浜市)
まだ元気に飛びまわっていました。


山のゼフィルスがまだのようなので、平地のゼフィルスを見に行こうかと思ったのですが、久しぶりに山室湿原に行くことにしました(つづく)。




posted by makokuni at 20:29| Comment(0) | 生き物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月09日

キマダラルリツバメ(2017-6-9 京都市)

梅雨入りしましたね。京都の梅雨はキマダラルリツバメの季節でもあります。
本日仕事帰りに今シーズン初のキマダラルリツバメを観察に行きました。

ポイントに到着してしばらく待つと、テリハリのポイントにキマダラルリツバメが飛んできました。
4本の尾状突起の先端にある白い部分まである♂でした。

以下、同一個体の写真です。


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キマダラルリツバメ♂
翅裏を撮影しようとしたのですが、位置的に難しくて中途半端な角度になってしまいました。


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キマダラルリツバメ開翅1


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キマダラルリツバメ開翅2


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キマダラルリツバメ開翅3


しばらく開翅した後、急に飛び去ってしまいました。しばらく待ちましたが戻って来ず、シーズン最初の観察を終了しました。




posted by makokuni at 20:27| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月04日

アカモノ(2017-6-3 大津市)

スミレ探索の山登りで出会った花たちです。


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イチヤクソウ
朝6時に登山口を出発。杉林の中にイチヤクソウがありましたが、まだ蕾でした。


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キンラン
アカショウビンの声に背中を押されてさらに登って行くと、大きなキンランがありました。残念ながら花は終わりかけていました。


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キンラン
近くにもう一株咲いていました。こちらはまだ大丈夫ですが、暗い林内で風が強く、まともに撮影できませんでした。


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キンラン
上と同一株です。


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ギンラン
ギンランもありましたが、さすがに花は終わっていました。


苦しい登りをキバシリやオオルリの巣立ちした若鳥を観察しながら進みます。稜線が近ずくと徐々にコルリの声が増えてきました。低木があると下草が少なくとも営巣できるのでしょう。


2時間ほど登って稜線にでると低木の花が満開でした。

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レンゲツツジ


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ベニドウダン
濃い紅色が鮮やかでした。


稜線の道沿いにアカモノが咲いていました。特に山頂近くには大きな群落がありました。既に満開を過ぎていましたが、なかなか綺麗でした。

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アカモノ群落1


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アカモノ群落2


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アカモノ群落3
今回のお気に入りの写真です。稜線を背景にして撮影しました。


山頂付近で1時間30分ほどゆっくりと過ごしました。昼間ですがコノハズクの声がしていました。トケン類、オオムシクイの声も。目的の鳥は飛びませんでしたが満足して下山しました。





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ミズイロオナガシジミ(2017-6-4 大津市)

今日は休息日。昨日の登山でやや筋肉痛になっています。
買い物に出かけるついでに少しだけ近所の山際の池を覘いてみました。


すでにトンボがたくさん飛んでいました。

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ヨツボシトンボ


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ヨツボシトンボ


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フタスジサナエ
最近減少しているのでしょうか。1個体しか観察できませんでした。


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フタスジサナエ
上と同一個体。人工物にしか止まってくれませんでした。


歩いていると翅表にやや青みを感じるチョウがひらひらと飛んできて、アジサイの葉に止まりました。
今シーズン初のゼフィルス、ミズイロオナガシジミでした。
来週には山のゼフ観察に行きたいと思います。

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ミズイロオナガシジミ


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ミズイロオナガシジミ
同一個体です。


短時間の散策でしたが面白かったです。昨年見つけたラン科の2種の状態もみたのですが、花はまだまだ先の感じでした。予想より遅く咲くのかもしれません。2週間後にまた行ってみます。



posted by makokuni at 17:21| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ホソバシロスミレ(2017-6-3 大津市)

先日に養父市で観察した白いスミレがシロガネホコバスミレだったので、比良山系のホソバシロスミレを観察に行きました。
標高差900mを登って稜線の草地に咲くスミレを見つけました。この稜線では比較的狭い範囲にのみ確認できました。

コメントいただいた識別点は以下の3点(シロガネホコバスミレとして記載されていたので表現を逆にしてます)。
@距が短い
A喉部が黄緑色を帯びている。
B葉身に比べて葉柄が長い(1:2)。

観察した限り@Aは全ての株で満足していましたが。Bは葉茎が葉身より短いものも多く、少なくともこの場所のホソバシロスミレでは1:2はあてはまりませんでした。


以下、観察したホソバシロスミレの写真です。


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株A


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株A


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株A


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株A


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株B


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株C


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株C


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株C


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株D


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株D


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株D


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株D


ホソバシロスミレ、葉の長さは環境によりかなり違うのでしょうか?

この春のスミレ探索もこれで終了です。今シーズンも見逃したスミレがたくさんありますが、少しづづ観察していきたいと思います。





posted by makokuni at 14:58| Comment(2) | スミレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月31日

キンラン 栃の森で野鳥調査(2017-5-28 南丹市)

栃の森に野鳥調査に行ってきました。アカショウビンやコノハズクなどこの時期ならではの野鳥を楽しみました。
この森も季節の進みが遅く、昨年と比べると2週間くらいの違いを感じました。

また、シカの食害の影響もいろいろと変遷しているようで、長期間調査を継続することの大事さを感じました。

なお、この森への立ち入りは現在制限されています。私たちは長年野鳥調査を継続しており、許可を得て立ち入りしています。


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森の風景1


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森の風景2
この場所でツミの声が何度も聞くことができた。


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森の風景3
巨木が倒れ大きな空間ができています。本来なら新しい樹が生えてくるのでしょうが、シカの食害でなかなか更新できないようです。


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モリアオガエル
今回は産卵の真っ最中でした。午前中雨が降ったこともあり、多くの個体が産卵場所である小さな池に集まっていました。


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羽化したてのカワトンボ
源流域に生息するサナエトンボは観察できませんでした。チョウはウスバシロチョウがたくさんいました。


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キヨスミウツボ
キヨスミウツボは地面から顔をだしたばかりで、咲くのはもう少し後になりそうです。トケンランやショウキランも花茎がのびていましたが咲くのはもう少し先のようです。昨年は満開だったのでかなり状態が違いました。


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キンラン
この森では初めての観察になります。私より以前から調査に入っているメンバーも初めてとのことでした。長いこと休眠していたのか、不思議です。
2株並んで生えていたのですが、1株は上部が噛み千切られていました。おそらくシカに齧られたものと思います。花自体は食べずに近くに落ちていました。
シカも初めて出会ったのかもしれません。とりあえず噛んでみたのでしょうか?


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キンラン
上と同一株です。ほとんどの花に小さな穴が開いています。花弁に穴を開けて蜜を吸う昆虫がいたと思うのですが、これもその仕業でしょうか?


毎回のことなのですが、調査の前夜は野鳥の声を聴きながら酒を飲みます。コノハズクやヨタカの声は安い酒を最高の酒にしてくれます。





posted by makokuni at 20:44| Comment(0) | 野草 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする